KDP無料キャンペーン情報 淡波亮作さん『ケプラーズ5213』 《2016年07月24日より》

KDPセール&無料キャンペーン

やっほー☆ 淡波亮作さん(@RyoAwa)から無料キャンペーンのお知らせが届いてるわよ。

『セルパブ夏の100冊』参加記念!
"もう無料キャンペーンはしないぞ宣言"をしていた(かもしれない)淡波が、特別無料キャンペーンを敢行しますです。どうぞ宜しくお願いしますね!

ケプラーズ5213

ケプラーズ5213

価格550 円 → 0 円
期間2016年07月24日〜2016年07月29日

ここに書かれた期間はあくまでも目安だと思って。ストアの都合で予定よりも前後することがあるから注意してね。

それじゃこの本がどんな内容なのか見てみましょうか。

紙の本を想定した長さ:約303ページ 
(38文字×19行の文庫本サイズでレイアウトした場合。紙の本はございません) 

本書は、2014年3月のNASAによる発表「ケプラー186fは、太陽以外の恒星のハビタブルゾーン(生命が存在する可能性のある領域)内において、初めて発見された地球に近いサイズの惑星である。」<Wikipediaより引用>をベースとして、ケプラー186fへの人類の壮大な移住計画とその結末を描いたSF長編小説です。

~ストーリー~
人類は、とうとう母なる星地球を、生存に適さない環境へと追い込んでしまった。世界は処理しきれない放射能で溢れ、もはや生まれくる子孫のための生息環境を確保することは不可能となっていた。
1665年、万有引力の発見。
1939年、アインシュタインによる原子力軍事利用の発案。
21世紀においてすら、人類の進化はとうに終焉を告げていたのだと多くの科学者がみなしていた。文明と文化が織りなすバランスの頂点であった1939年を折り返し点として、人類は坂道を転げ落ちるように破滅へと歩み続けた。
そして、そこから274年後の2213年こそが、地球人類生存の限界点であるとの結論が導きだされた。
2183年、人類の命運を賭けて巨大宇宙船ティオセノス号の建造が宇宙で開始され、タイムリミットである2213年、いよいよケプラー186fへと向け、10万人の同胞を乗せたティオセノス号は航行を開始した。
地球を旅立って3000年後、人類は犠牲を払いながらも、計画通り492光年彼方の惑星ケプラー186fに到着。惑星の各地に入植キャビンを送り込み、水と緑に溢れた美しい新天地に入植地を築きつつあった。だが、人類の生息環境として申し分ないその惑星に、先住生物が存在しないはずはなかった。

ケプラーズ、つまりこの惑星の先住生物である凶暴な猛獣を退治するため、母船からの兵が主人公ソー・カワハラたちの住む移住キャビン横に到着した。早速、猛獣の掃討作戦が開始され、ソーたちも銃を渡されて同行することとなった。だが、ソーはただ一人だけ、どうしても獣たちに銃を向けることができないでいた。

ケプラーズは次々にやって来ては、入植船へと忍び込んだ。
戦いの中に日々を過ごし、ある夜、思いもしない出来事が起こった。やつらは、ある明確な目的を持って、入植船へとやって来ていたのだ。

ソーは、そして人類は、想像もしなかった重大な決断を迫られることになる──。
2015年 10月 3日 改訂第四版発行

■■■ 立ち読みコーナー ■■■

「ソー、何かがいる!」
黒っぽい何かが、この星の獣だろうか、身をかがめるソー・カワハラの目の前を目にも止まらぬ早さで横切った。
「ソー、今の見た? 何だった?」
「分かんないよ、わっ」
またも暗闇を蠢うごめいたなにものかの気配に、ソーはとっさに頭を抱え込んだ。そのソーの前にリン・ハウゼンが立ち、侵入者に向けてライフルを構えた。壁でほの暗く明滅する空気センサー以外には、緑色の弱々しい月明かりが閉じかけたシャッターの隙間から差し込むだけで、その何かの姿をはっきりと見ることはできなかった。ソーはそっと手の平を床につき、少しずつ右に身体をずらしながら壁際のデスクに近づいた。デスクサイドにはフラッシュライトが吊り下げてあるのだ。
「取れた?」
「ふぁー」
ソーは声にならない空気混じりの声で応えた。
「私が合図したら、ライトを点けて。どの辺りにいるのかは、大体分かるわ」
ソーはフラッシュライトを握りしめ、無言でうなずいた。リンは薄い唇を噛みしめて脇をぐっと締めると、引金ひきがねに指をかけた。
「今よ!」
ソーの手元から光の束がほとばしると同時に、部屋の隅から何かが飛び上がった。リンの銃口が火を噴く。弾は壁を打ち抜き、その何かは逆側に跳ね飛んだ。
「こっち!」
リンが走りながら叫び、ソーは声のする場所へとライトを向ける。栗色の長い髪が、ライトの輪の中で宙に弧を描く。ライフルの銃口が指す方向へ、ソーはライトを向け直す。黒く光る銃口が再び火を噴くと、どさりと音をたててそれは床に落ち、一瞬、身体を丸めた。だがそれはそのままうずくまることなく両の前脚を床につくと、小さなうなり声をたてながらソーを睨みつけた。
「ひっ。まだ、生きてるよ、リン! 襲ってくる!」
それが再び飛び上がる直前に、リンのライフルがライトに照らされた褐色の広い額を撃ち抜いた。緑がかった茶色の血が額から噴き出し、それは地面に突っ伏した。
「ソー、大丈夫?」
リンがソーの顔をのぞき込み、頭に手の平を当てた。
「う、うん、大丈夫だって。子供扱いすんなよ。俺、びびってなんかいないから」
「そうね。もう十七歳だし。じゃ、次は自分で立ち向かえるかしら?」
キャビン居住用入植船出入口の壁にある天井灯のスイッチを入れながら、リンが言った。床に横たわる死骸を横目で見ながら、ソーは顔の前で手を横に振った。
「十七歳じゃない、二百八十九歳だよ先生。俺の方が年上なんだ。間違えないで」
「そっか、あなたは上限組だったものね」
「そう、しかも生き残り組サバイバーだよ」
「そうね、悪運の強いサバイバー。生命力じゃあなたには敵わないかもね。でも、年齢の話をするなら、それは生活歴だけで言うものよ、私はあなたより百年若いけど、十一年多く覚醒してる生きてるわ。だから年長者は私。で、どうなの? お兄さんでサバイバーのソーくん、次は自分で立ち向かえるのかしら」
「いやいや、それはご勘弁。こういう野蛮なのはサバイバーでも得意分野じゃないんだよな。年長者の先生にこそ頼みますよ。ね、先生!」
 
ここ、D居住地域第3区D3区は密林の中にある。密生する木々が邪魔をして整然とは配置されていないが、横五列、縦十列のキャビンが置かれ、その間のパイプラインを蛇腹状の連結部でつないでいる。リン・ハウゼンはソー・カワハラの教師であり、開拓ハンターでもある。D3区は今日初めて母船から降ろされ、この密林に配置された。まだこの星は暗闇に包まれていたが、朝を迎えるまでには地球時間であと丸一日は待たねばならなかった。計画では約三週間ごとに朝がめぐる度に数地区ずつ新たな移民を送り込む予定となっていたが、実際に入植を始めてみるとそんな悠長なことは言っていられなかった。D3区はD区で最後の入植であり、人類が初めて経験する環境ではなかったため、朝まで待つ必要もないと母船のコントロール・センターに判断されたのだ。本当のところ、次の区に入植させる準備を早めるため、D2区への入植から間を空けずに出発した。D3区をはじめとしたいくつかの3区は、丸々二週間と六日分、入植時期をずらされたのだった。
人類にとってこの星のどの環境が生存に最も適しているのかという情報はまだなく、砂漠地帯を除く様々な環境下に、五十基を一塊としたキャビン群が配置されることになっていた。一つのキャビンには八から十人が居住し、未成年の住むキャビンには必ず一名の教師が配属されていた。
キャビン南側ドミトリー共同寝室の扉が開き、眠い目をこすりながら一人の少年が出てきた。少年は床の死骸を目にすると、うゎっ、と声を上げて右斜め後ろに飛び退いた。
「せ、せんせー、こいつ、気味悪い」
「起こしちゃったわね、マイク」
「こいつ、『ケプラーズ』なの?」
マイクと呼ばれた小太りの少年が、リンに聞いた。
ケプラーズ?」
ソーが聞く。
「そうね、ケプラーズには違いないわ。生物学者でもいれば、分類して命名してくれるんでしょうけどね、私たちにはそこまで分からないし」
「だったら、ケプラーズかどうか分かんないんじゃないの?」
ソーが言う。
「ソー、この星の獣は、みんなケプラーズよ。ケプラーの獣だからケプラーズ。それだけだもの。母船で見た写真とは違う姿形だけど、この森に住むケプラーズはこんなタイプなんでしょうね」
リンが視線を死骸に下ろして言った。
「じゃ、先生、写真撮って報告すんの?」
マイクが若干興奮した様子で言う。再び扉が開き、二人の少年が出てきた。背の高いほうの少年、いや、青年と言うべきか、は手にカメラを持っていた。
「持ってきてるぜ、カメラ」
「まあ、アーファン。あなたも起こしちゃったのね」
「ってさ、先生、あんだけガンガン撃っといて、起きないわきゃないでしょ」
背の低い方の少年、ロビー・マーが言った。
「おいおい、ロビー、生意気言うんじゃないぞ。お前だって俺が起こさなきゃ、他の奴等みたいに今でもグーグーいびきかいてたんじゃないのか」
「俺は起きてたよ、アーファン。ただちょっと、ベッドから出るのが億劫だっただけなんだから。先生に、そんなこと言うなよな」
リンが楽しそうにうなずくと、アーファンはひざまずいて横たわるケプラーズの耳を掴み、頭を持ち上げた。
「おい、ロビー、ここ持っとけ」
アーファンは渋面を作るロビーにケプラーズの頭を預けると、カメラを構えた。カメラの機構やデザインは、何十世紀前のものか分からないようなインスタント・フィルムカメラのそれであった。母船、ティオセノス号に積まれた数々の設備は、航行や生命維持に必要なもの以外、基本的にはすべてがアナログ仕様となっている。極力電力を使わず、故障しても乗員が自力で修理を行うことができるよう、この旅だけのために単純な構造のものをわざわざ新たに作り出したのだ。
  (続きは電子書籍でどうぞ! 著者ページには紹介映像もございます!)

さあ、気になる人は見逃さずチェックしてね! この本が素敵な読者さんに恵まれますように。


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